ココロとカラダの健康
気になる「むくみ」の原因と解消法
そもそも「むくみ」とは?
夕方になると靴がきつくなる、指が腫れたように感じてうまく曲げられない……などの症状に悩んだことはありませんか?
それって「むくみ」が原因かもしれません。
むくみとは、皮膚や皮下に余分な水分が溜まっている状態をいいます。
人の体は約60%が水でできています。この水は細胞や血管の中を巡り、体の水分のバランスを保ちながら、
細胞に栄養を届け、不要なものを取り除く役割を果たしています。
体の水分のバランスが崩れて、細胞の隙間に水がたくさん溜まることで「むくみ」が発生します。
重力の影響をもっとも受けやすく、むくみやすいのは「足」です。足は血液を心臓に戻すため
ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、血液を心臓へ押し上げます。
しかしこのポンプ機能が弱ると血液が滞りやすくなり、むくみの悪化につながるのです。
むくみのセルフチェック
女性の中には、むくみの自覚症状がない方もいます。
もっともむくみの出やすい「足」で、あなたがむくんでいるかセルフチェックしてみましょう。
「足」のむくみのセルフチェック
以下の方法で「足」のむくみのセルフチェックができます。
むくんでいない朝と、むくんでいる夕方以降に試すことで、違いがよく分かります。
2.指を離して、10秒以上待つ
指を離したときに10秒以上皮膚がへこんだままであった場合、むくみと判定されます。
「足」以外にも「指」や「顔」、そして「全身」にもむくみは発生します。
「指」であれば指輪がきつく感じたり、顔であればマスクのあと、体であれば下着のあとが消えなかったり……
むくみのサインは様々なところで見られます。
むくみの解消方法
女性は男性と比べて筋力が少ないため、冷えや血流の低下が起こりやすく、むくみやすい傾向にあります。
血流低下はむくみだけでなくその他の様々な病気をもたらす可能性があるため、むくみの解消とともに改善していきましょう。
・体を締め付ける、冷やす服装を避ける
・十分な睡眠
・塩分を摂りすぎない
・栄養不足に陥らないよう、過度なダイエットはしない
・ストレスを解消する
・アルコールの飲み過ぎは避ける
・入浴時はきちんと温まる
・ストレッチや、適度な運動を心がける
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その他にも、月経前の時期や妊娠中はホルモンの影響でむくみやすくなります。
一過性のむくみであることが多いですが、まれに病気が原因のこともありますので
異常を感じたら、かかりつけ医に相談しましょう。
早めに受診すべき症状
むくみの中には、重大な疾患が隠れている場合もあります。
以下の症状が現れた場合や、むくみが気になる、困っている場合には、速やかに受診しましょう。
・片側のみ急激にむくんでいる
・むくんでいる部分の色がおかしい(赤、紫色など)
・むくみに強い痛みがある
・胸に痛みがあり息苦しく、横になることができない
・むくみが引かず、長期間続いている
【疾病例】
心不全、腎不全、肝硬変、甲状腺疾患、リンパ浮腫、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症 など
※命にかかわる疾病もあります。異変を感じたら直ちに受診を。
監修:久保クリニック/水野 千鶴先生