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食事を見直して、動ける身体づくり!

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運動だけではなくて、食事も見直して健康的なカラダづくりをしたいな・・・。
そんな方に向けパナソニックエンジェルス(パナソニック女子陸上競技部)のマネージャーで管理栄養士でもある堤 彩乃さんにお話を伺いました。

つつみ あやの写真

堤 彩乃つつみ あやの

パナソニックエンジェルス(パナソニック女子陸上競技部)
マネージャー/管理栄養士

出身地:東京都
出身校:昭和女子大学

ご飯(お米)は大事なエネルギー源

運動を始める時の目的として、「健康になりたい」ということもあると思いますが、「痩せたい」ということもあると思います。
「痩せたい」時、まず思いつくのが、ご飯を減らしたりする糖質制限かと思います。「痩せるためにはご飯を減らした方がいい」と思いがちですよね。でも、もともと糖質制限は、糖尿病の方のための食事療法で、正しい指導の下で行われるべきものです。ですので、痩せるために「糖質制限、ご飯抜き」というのは間違いです。
そもそも間違った減量をすると、筋肉が小さくなって代謝が落ちてしまいます。代謝が落ちると結局痩せにくい身体になってしまうので、まずはエネルギー源となるご飯をしっかり摂って動ける身体を作ることが大切です。

例えば、玄米と白米を土に埋めた場合、白米だと、精米の過程で胚芽を取り除いてしまっているので芽が出ません。
でも、玄米だと、周りにまだ胚芽が残っており、この胚芽に含まれる栄養素を使って発芽するのです。
私たちの身体も同じで、炭水化物がエネルギーになるまでには、色々な栄養素が働いています。

「いっぱい食べなくてはいけないの?」と感じるかもしれませんが、ご飯やパンを燃えやすくするスイッチを入れるための品数だと考えてください。「エネルギーを燃やすためのチームを揃えよう」という風に考えてもらえるといいかなと思います。
また、ご飯は水で炊くだけでとてもシンプルなうえ、脂質は低く、ビタミン・ミネラルを含むのでヘルシーです。

運動に適した身体づくりといっても、この栄養素が必要だから、これだけ摂ればいいということではありません。
鉄分等、女性に日頃から不足しがちな栄養素については意識的に付加してかなければいけないと思いますが、何か一つを摂れば済むということではありません。

食材の色は3色以上を目指す

「健康的な食生活=バランスよく食べること」とよく聞くと思いますが、具体的には主食、主菜、副菜、汁物、乳製品、果物を揃えてというようなことですよね。

でも、それらを全て揃えることは日常的にはとても難しい。ですから、ちょっと崩していって、例えば、汁物を豚汁にすれば、野菜とお肉が両方摂れるため主菜と副菜の役割を果たすことが出来るというふうに柔軟に考えてもらいたいと思います。
また、私がおすすめしたいのは、「食材の色を3色以上揃える」ことです。食材の見た目の色を3色以上にすると、結果的に様々な栄養素を摂取することにつながりやすいからです。

例えば、ご飯=白、目玉焼き=黄色、グリーンサラダ=緑。もうそれで3色で、そこにトマトを足したりすれば4色という具合です。
見た目の色が何色あるかを意識して、3色から5色ぐらい揃えられたら良いと思います。

食事を楽しく!

「食」は本来楽しいことですので、身体づくりのために栄養を摂るということだけでなく、季節に合わせたイベントメニューにしてみたり、その場の雰囲気としても楽しく食べられるようだと、食事も進むのかなと思います。
パナソニックエンジェルスで言うと、選手にとっては食べることも仕事の1つみたいになりがちなのですが、マネージャーとしては、選手が楽しく食べてもらえるように心がけています。
気分が落ち込んだりして食べたくない時でも、和気あいあいとした雰囲気だと、話をしながらなんとなく食べられたりということもあるかと思います。
食事の中身だけでなく、その場の雰囲気も含めて、食事が楽しいものになるといいですよね。

パナソニックエンジェルスの「食べて勝つ」!

正しく食事をとって動ける身体を作るという、私たちにも通ずる食や身体についての考え方として、パナソニックエンジェルスの食の理念「食べて勝つ!」をご紹介します。

スポーツ界で体組成の管理方法は多々あると思いますが、間違った減量をしてしまうと、身体のエネルギー不足が起こってしまって、これが続くと無月経になったり、さらに続くと骨粗鬆症になったりします。これらは、女性の三主徴(※)と言って、女性アスリートの問題になっています。

※女性アスリートの三主徴とは:激しいトレーニングを続けている女性アスリートは、「エネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」のリスクがあり、これらを「女性アスリートの三主徴」といい、女性アスリートの健康管理やコンディショニングにおいて重要な問題となっています。

しかし身体を壊してしまっては、アスリートの目的自体を果たすことができないので、パナソニックエンジェルスでは、「食べて勝つ!」の理念のもと、「元気に走れる体を、自分で作るという事」と、「何のために食べるのかを考え、選択・実行できる力」を個々の選手につけてもらいたいと考えています。

食べなければ、痩せる。確かに食べなければ痩せるかもしれませんが、食べないでずっといることはできません。また、食べなければ筋肉等、自分の身体を壊してエネルギー源にしていくため、筋肉量が減り代謝が落ちて、今度はどんどん、どんどん痩せにくい身体になっていきます。これでは本末転倒です。

そうではなくて、しっかり運動してしっかり食べて、いい筋肉を作って、いい骨を作って、いい細胞を作って、身体の質を良くして、パフォーマンスを上げていこうということを理念としています。

また、食べるということは、何を食べるかということに加えていつ食べるかということも大切です。日常生活においては、朝食・昼食・夕食の3食を基本に、生活リズムを作っていくようにしましょう。朝食を食べることによって体温を上げ、身体や脳の活動準備、集中力を高めます。朝食を摂ることを意識すると、1日の質をあげたりすることにつながると考えています。

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パナソニック女子陸上競技部(愛称:パナソニックエンジェルス)

パナソニック女子陸上競技部は、1987年の創部以来、パナソニックの経営理念である『物をつくる前に人をつくる』の精神の下、横浜を活動拠点に選手一人ひとりが日々自己研鑽を図っています。

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