ココロとカラダの健康
自律神経の乱れと女性ホルモンの関係
なんとなく体がだるい、気分が落ち込みやすい…。
そんな不調が続くときは、自律神経の乱れが関係しているかもしれません。
自律神経とは?
自律神経とは、私たちの意識とは無関係に、呼吸や体温、消化、血圧など生命維持に関わる機能を調整してくれる神経です。
主な2つの神経
・交感神経:活動モード。心拍数や血圧を上げ、体を活性化させます。
・副交感神経:休息モード。リラックスや睡眠、内臓の働きを促します。
この2つが状況に応じてスムーズに切り替わることで、私たちは元気に過ごすことができます。
しかし、自律神経は、人間関係や仕事による精神的なストレス、過労や怪我などの身体的ストレス、睡眠不足や不規則な食生活といった生活リズムの乱れなど、様々な要因で乱れやすい性質があります。
女性ホルモンと自律神経の関係
特に女性の自律神経は、女性ホルモンの影響を受けやすいことが知られています。
女性ホルモンには、主にエストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
女性らしい体つきをつくり、卵胞(卵子が入っている袋)を成熟させるほか、血管の弾力性を保つ働きがあります。
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
妊娠を維持するために子宮内膜を厚くし、妊娠の準備を整えます。また、体温を上げて生理周期の調整にも関わっています。
これらのホルモンは生理周期に合わせて増減し、その変動が自律神経に影響を与えます。
生理周期と自律神経への影響
・生理後~約1週間(卵胞期)
エストロゲンの分泌が増えることで副交感神経が優位になり、心身ともに安定しやすい時期です。
・排卵後~生理前(黄体期)
プロゲステロンの分泌が高まることで交感神経が刺激され、不安感やイライラ、不眠といった不調が出やすくなります。

生理周期だけでなく、妊娠や出産、更年期といったライフステージにおけるホルモンの変動も、自律神経のバランスに影響を及ぼすことがあります。女性にとって、自分の身体や心の状態をしっかりと感じ取ることはとても大切です。
自律神経を整えるために、できること
自律神経のバランスを保つために、日常生活の中でできることを意識してみましょう。
- 規則正しい生活:毎日決まった時間に起き、眠ることで、体内リズムが整い自律神経のバランスを整えます。
- バランスの良い食事:食生活が乱れると、自律神経のバランスを保つために必要な栄養素が不足しやすくなります。
- 軽い運動:散歩やストレッチなどで血流を促し、副交感神経を優位にします。
- 呼吸を整える:深くゆっくりとした呼吸は、副交感神経の活動を高めることができます。
- 自分の体を知る:体調の変化を記録し、自分のリズムを把握しましょう。
自律神経や女性ホルモンは、環境やストレス、ライフステージの影響を受けてゆらぎやすいものです。
その「ゆらぎ」を否定せず、「今はそういう時期」と受け止めることも大切です。
ただし、不調が長く続いたり、日常生活に支障をきたすような場合は、無理をせず医療機関に相談しましょう。
性と健康の相談センター
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/cz6/cnt/f850/
公益社団法人 女性と健康とメノポーズ協会
https://www.meno-sg.net/
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